それをブルーと人は言う②
先の記事から引き続いて書く。
過去の不倫の記憶を語りながら
「あ…こんなこともあったな。うん…」
呟きながら箱に入った小さなメモを一枚一枚、広げては涙ぐむ彼。
広げたメモが辺りいっぱいになった頃、
「なあ、これどうしようか?」
・・・あのさ、
臨月の私がどう対処したらいいの?
どう言ってもらいたいわけ?
「捨てなさいよ」って言えば
言った通りにあなたは実行するわけ?
こんなに長い時間、ずっと抱えてたあなたに出来る?
「はぁ…つらかったよなぁ。この頃…」
そりゃそうでしょうけども、私には何も関係ありませんから。
という気持ちで様子を見ていた。
「もう捨てたほうがいいよな?どう思う?」
とうとう学生時代のアルバムまで持ち出してきた。
初めて付き合いだした年上の彼女の写真からその思い出話まで語りだした。
「こんなに辛いのなら捨てようか。なあ?」
明日生まれるかもしれない私に話する無神経さ。
煮え切らない態度にもイライラしてきた。
「そんなにつらいなら捨てちゃえば!」
「持っておきたいなら私の前では出さないで!」
「…わかった。捨てるよ」
過去の恋愛話なんて語るものではない。
だからと言って、
新しい出会いの思い出を作るのもどうかと思うが。
出産間際、私の受難は続く。